普通はしない体験

追記 これは今の話ではなくずっと昔の話です。 

 

あれは私が非常に美しい乙女だったころ。

メーテルのような帽子をかぶってハーフコートを着ていた。

ある冬、京都から地方へ帰省するに、時刻表を誤って

最終列車に乗れなくなった。急遽、ホテルを取ると言っても

どこも満室。駅のホームは人がいなくなる。

絶体絶命。

ホームには駅員さん。駅員さんも回送列車しかないと告げる。

ここで奇跡が。

若いお嬢さんがお困りだと駅員さんが回送列車の運転手に

連絡してくれて、なんと銀河に特別に乗れることになった。

私ひとりのために駅に停止して、回送列車に乗り込む。

駅員さんは「特別だから口外しないで」と言って乗せてくれた。

貸し切りである。好きな寝台室で寝ていいよと言ってくれたが

朝まで自由席に座ることにした。

車掌さんが、夜中に「寒くないですか?」と見回りに来てくれた。

始発駅で驚いた顔でみんなが私を見ていたのは面白かった。

この後、駅員さんたちは上役から厳しく注意されたようだ。

後にも先にも自分のためだけの貸し切り列車など、経験したことが

ある人は数人だろう^^

駅員さんと神に感謝♬

他にも、大阪の某有名ホテルで、普通ルームだったのに中国人客が

全員同じフロアにしてくれとごねてくれたおかげで、普通料金で

最上階の一番いい特別ルームに案内された。

フロア専用のコンシェルジュがいる部屋である。

 

ともかく普通はしない体験ができた。一つ言えるのは

当時、すれ違う人が思わず振り返るような美女だった。

スカウトもされたしナンパもされた。